予防歯科の必要性
予防歯科を徹底することは、全身の健康に繋がります。現状、自覚症状が出てから歯科医院へ来院する方が多いですが、歯科医院は「歯の治療をする場所」ではなく「予防のために通う場所」です。
一生涯、ご自分の歯で生活するために予防歯科で口腔内の健康を管理することが大切です。
PMTCで清潔な口腔内を保ちましょう
PMTCとは、歯のプロフェッショナルによる歯のクリーニングのことです。自分で行う通常のブラッシングでは、なかなか取り除けない奥歯の汚れや歯ブラシでは磨ききれない細かい部分も綺麗にすることができます。
目安として、3~6ヶ月に1回行うことで、お口を清潔に保つことができます。
- Professional
プロによる - Mechanical
専門機器での - Tooth
歯の - Cleaning
クリーニング
PMTCの効果
PMTCを行うことで、むし歯の原因であるバイオフィルム(細菌の住みか)を破壊し、歯垢が再び歯に付着することを防ぎます。
むし歯や歯周病の予防としてはもちろん、口臭対策にも繋がるので健康な口腔内を維持するために役立つ治療方法です。
PMTCの流れ
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① 歯垢・歯石の除去
専用の機器で隅々まで歯垢と歯に硬くこびりついた歯石を落としていきます。
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② 研磨
専用のブラシとフッ化物入りのペーストを用いて、歯の着色を1本1本丁寧に取り除ていき、歯の表面を滑らかにします。
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③ フッ素塗布
歯の構造を強くし、むし歯菌が酸を作るのを抑制する作用のあるフッ素を歯の表面や歯間に塗ります。
塗布後30分程度はうがいや飲食を控えましょう。 -
④ ホームケアアドバイス
むし歯のできる原因やむし歯になりやすい習慣がある場合は、改善方法についてのアドバイスをさせていただきます。
丈夫な歯を守るためにできること
プロによるケアで口腔内を清潔にした後は、患者様ご自身でのホームケアが清潔な口腔内を保つために重要です。
毎日ブラッシングをしても、正しい方法でなくては意味がありません。
間違った歯ブラシの使い方をするとお口の中を傷つけてしまう場合があるため、医師による歯磨き指導を受けることをおすすめします!
正しいブラッシング方法
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① ブラシの向きと磨き方
ブラシはしっかりと握りしめず、軽い力で小刻みに動かします。
歯と歯肉の境目、歯間、奥歯のみぞは特に磨き残しが多く、むし歯になりやすいため気をつけましょう。
奥歯の内側はハブラシを縦やななめにして、毛先を歯に沿わせて磨き、咬み合わせのみぞは、できるだけ細かく丁寧に磨きます。 -
② 歯と歯肉の境目、前歯のブラッシング
前歯の表側は、歯と歯の間を意識して左右に動かし、裏側は、一本ずつ歯ブラシを縦に使い、かき出すように磨きます。
歯と歯肉の境目は毛先をななめに当て、小刻みに動かし磨くことで、歯肉へのマッサージ効果もあります。 -
③ 舌磨き
口臭の原因でもある舌苔(ぜったい)が多くついている起床直後に舌ブラシや柔らかい歯ブラシを水にぬらしただけのブラシを使って清掃を行うのがポイントです。
舌は歯と違って柔らかい組織なので、1日に何回も磨くと、味を感じる味蕾を傷つけてしまいますので、特に舌苔がついていない人は、舌を清掃する必要はありません。